台湾に於ける社内就業規則とは? 取り扱いは?

ここでは、台湾における就業規則とは何かと言う問題を説明いたします。
 
台湾政府は、企業に対し労働基準法違反があった場合、労働者を守るために非常に厳しく対処しています。
言い換えれば労働基準法はそれほど労働者の権益を重要視する方向で作成されています。
 
海外での経営は、その国の法習慣に従ってしっかりと社内インフラを整える必要が有ります。

就業規則は社内労働基準の根幹であり、労働側、資本側を繋ぐ必要不可欠なルールブックになります。
社内規定も就業規則と連動させ、労働基準法に準じていなければなりません。
また、就業規則は最新版である必要が有ります。
その就業規則は労資会議を開き、労資共に承認されていなくてはなりません。
 就業規則は社内の公の場所に皆が平等に見れるように設置する義務が有ります。
セクハラ対策書類も同く、皆が見れる場所に公示されなければなりません。
 
  就業規則とは台湾の労働基準法に基づき作成された社内のルールブック


*弊社では、就業規則作成作業を国家資格所持の専属労務顧問が作成いたします。
外部に委託する事は有りませんのでご安心ください。

 
 以下は、就業規則に関する注意事項です。
 
・労働者が就業している場合、
 就業規則を作成、労資会議で承認をし、労働局認証を受けてください
    弊社では、30人以下の場合でも必ず作成をするようにアドバイスをしています。
    なぜなら、承認を受けている就業規則があれば、社員、授業員もそれに従い
 合法な運営と合法な環境下で双方が仕事が進むので、労資問題が起きにくくなります。
 
・ 労資トラブル回避、社内の労働基準のインフラとして必ず必要なルールブックです。
 労働検査の対象になりますので合法な就業規則があれば安心できます。
 
・作成に当たっては台湾の労働基準法の規定に基づき作成しなければなりません。
 日本の就業規則を中国語に使っている場合を見かけますがこれはいけません。
 
・作成には最新の法律で作成されている必要があります。
 
・就業規則の審査を受ける場合は、各業態別に定められている法律に従います。
 業種によって内容は異なります。
 
・各市政府に送ったのちの就業規則の審査期間はおおよそ10日~3週間程度を要します。
 
・認証が取れない場合は訂正、修正が求められます。
 法律違反、法律に不適合の可能性、整合性が欠けている場合になります。
 
・修正が求められた場合再度提出が必要になります。 認められるまで数度行います。
 
・承認が取れた就業規則は、社内の公的場所に設置、各労働者に周知させてください。
 
・セクハラ・パワハラ処理規定は公示版等々に掲示する必要があります。
 
 
各経営者様と膝を突き合わせて労務問題の解決のための議論を重ねています。
毎回同じ壁にぶつかります。
しかしながら答えは1つです。
 
台湾の法律は日本とは違います。台湾の法律に基づき会社運営をして下さい。
 
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注意点

 
 
・30人未満の場合、法律上提出義務はありませんが、もし就業規則を作成していない
 場合、または就業規則に関する一連の関連内容が不備、または間違って作成されていた
 場合ですが、労務問題等が発生した場合、法的対応が困難になるケースが頻発します。
 問題が起きる前に、事前に社内インフラの整備をする事をお勧めいたします。
 
 考え方としては、一人でも社員がいれば就業規則、労務書類は必要と言う事です。
 それは労働基準法85条、労働細則、労働事件法からも読み解くことが出来ます。
 
 労働契約書も就業規則と同じく重要な書類です。
 社員を入社させる場合は必ず契約を結んで下さい。
 その労働契約書は就業規則と連動していなければなりません。
 
・就業規則に基づき、労資双方で労資会議に基いた記録を残す必要が有ります。
 労資会議は年4回開く事が法律で義務付けられています。
 
・台湾の労働基準法は労働側に配慮されているため資方側は細部に注意しながら
 社内で法規が守られているかをしっかり確認してください。
 
・就業規則の内容は、労働者側にしっかりと熟知させる必要が有ります。
 弊社は会社別個セミナー・労資会議主導で労働法のルールを貴社社員に説明、
 質疑応答を介しすべての疑問点を解決、同意を取る作業を行うことを行っています。
 
・社員、従業員が30人を超えてから作成する場合は時間的に急を要しますし、
 超えた時点で違法状態になります。
 事前に事業業況、推移を鑑み、計画的に対策を練っておくことが重要です。
 
・弊社は就業規則の作成に関し、現地価格で適正な価格をご提示させて頂きます。 
 労務は会社の根幹です。
 残念な事ですが、コンサルタントと称して台湾の労働法をよく知らない人が作った
 就業規則を購入されている場合によく遭遇いたします。
 これはリスクを購入する事と同じ事になります。
   発注される前にしっかりと面談・分析を行ってください。