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Q 労働事件法とは何ですか?
 
A ぜひ知っておいていただきたいのは、「労働事件法」は2020年1月1日から正式に施行されたということです。 

労働事件法は「労働司法人権の指標的突破」を果たした法令だと言われていますが、一体今後の労資関係にどのような影響を及ぼすのでしょうか。

貴社はもう対応措置を取っていますか?

以下は我々が注目しているポイントと提唱です。

  1. 労働事件法は労働者の訴訟の敷居を低くし、労働者が雇用主を起訴する際のコストを非常に下げるので、雇用主は社内対策を慎重に対応・準備しなければなりません。
  2. 労働事件法の規定については、雇用主は、訴訟が起きても労働者に対し引き続き雇用し給与を支払っていかなければなりません。労働者が確かに労務を提供していれば、たとえ労働者が敗訴したとしても、雇用主は給与の返還を要求できません。
  3. 労働事件法では調停期間はその社員はもちろん全ての社員に対し訴訟手続きに入ったと同等であると規定しており、その影響は大きく、企業はその影響を重視し、人員を現場に送って協調を図り、慎重に対応しなければなりません。
  4. 労働事件法の立証責任に関する規定に合わせるため、「給与」及び「労働時間」の推定に対し、企業はできるだけ早く労働契約と就業規則を調整し再検査する必要があります。

 

労働事件法第37-「給与の推定」

労働者が企業から給付を受ける名目&原因は異なり、その給付がいったい労働の対価としての給与なのか、それともただの恩給的性質なのか…これは労働事件訴訟上よく見られる争議です。

残業代、退職金、退職年金、職業災害補償金等の計算基準…影響の範囲は非常に広いのです。

よく聞かれる問題として、

*給与かそうでないかは、どうやって分ける?

*課税給与と免税給与

*各種給料が給与と推定される影響は?

*年末奨励金が給与と推定される影響

*未休暇奨励金が給与と推定される影響

*給料が給与と推定されることの、労健保及び退職年金に対する影響

 

労働事件法第38-「労働時間の推定」

労働検査では、労働検査員がタイムカードの打刻時間又はチェックイン記録をよくチェックしており、労働者が正常な出退勤時間を超えているのに、企業が残業代を支給していないため、企業が罰せられることがあります。

実は労働者が退勤後も事務所に残り、私用を処理しているケースがよく見られますが、いったん争議が発生すると、企業は当該労働者が当時いったい会社の事務を処理していたのか、私用を処理していたのかを証明することが非常に難しいのです。

後方勤務時間や命令待ち時間などが勤務時間に属するのかも、よく争議の対象となります。

ここでもよく聞かれる問題として、

*早めの出社&遅めの退社は勤務時間と推定されるか

*出退勤記録が必要ないのは誰か

*出張時の交通時間は労働時間か

*出勤日でないのに労働者がタイムカードを押して事務室に入った

*労働者が自発的に残業した場合残業代を請求できるか

 

これらのことについて、企業側はしっかりと準備をおこなわなければいけません。

就業規則、労働契約書の内容をしっかりとチェックし、労資会議でしっかりと議決を取り、労資ダブルウィンの局面を作って行ってください。

弊社では、国家試験を取得した労働法のプロが皆様の疑問にお答えしております。

分からない事が御座いましたらお問い合わせください。