台湾最低賃金2022年度版 |
台湾では毎年労働者の最低賃金が上昇しています。
経営者にとっては悩みの種になりますが労働者側には朗報です。
実生活では、家賃、消費材、食料、等 生活に必要な商品は全て上昇を続けています。
台湾もインフレ傾向にあります。
生活の為には最低賃金のUPは仕方がありません。
元々が低過ぎたので正常にUPする政府の方針は正しいと思います。
しかしながら経営者側からの目線に立ちますと、最低賃金に関しては都市部では問題無い金額ですので通常の企業でしたらこの数字は軽くクリアしています。
頭の痛い所は、従業員を雇用すると必ずかけなければならない3種類の保険金額の毎年の上昇です。
労働保険 |
健康保険 |
退職引当金 労働保険等級の6%以上の金額を経営者が毎月国庫に納める |
上記の保険は台湾では<三合一>と呼ばれ、従業員入社日を起点として(この日に保険加入しなければなりません)この3つを強制的に加入しなければなりません。
企業側が7割負担になります。
近い将来には給料に占める30%近い数字まで上がるかもしれません。
毎月保険代だけでも大きな金額に感じます。
最低賃金 |
ここでは台湾の最低賃金を分かりやすく図解しました。
2022年度の最低賃金も記載しますのでご参考ください。
単位:元(今の日本レートで4円強になります)
年度別 | 時給最低基本額 | 月給最低基本額 |
2017年度 | 133 | 21.009 |
2018年度 | 140 | 22.000 |
2019年度 | 150 | 23.100 |
2020年度 | 158 | 23.800 |
2021年度 | 160 | 24.000 |
2022年度 | 168 | 25.250 |
毎年最低賃金が上がっています。
経営者としては商品に付加価値をつけて利益率を上げなければなりません。
ビジネスモデルにもライフタイムバリュー意識を持つ必要が有ります。
黄金の 売り上げ = 単価 X お客様数 X リピート率 です。
全てが大切な項目になりますが、特にリピート率は重要事項です。
因って、 今後サブスクリプションモデルの導入がますます増えて行くことが予想されます。
また、一人当たりの人的売り上げ効率UP戦略も必須になります。
それを成し遂げるには、社員教育、ナレッジマネジメントを社内で労資共に意識し、学習できる組織作りを行う必要が有ります。
経営者としては、賃金UPに対応するために、一人当たりの利益率UP、会社全体での売り上げアップと利益率向上を成し遂げ得る組織作りが必要になります。
賃金UPは経営者の手腕を試されることに繋がります。
益々戦略とマーケティングが必要な時代になりました。
賃金をアップさせるには、会社内部の実力アップが必要です。
ナレッジマネジメントを活用し、社員全体の意識向上に反映させましょう。
WIN WINの労資関係。
この好循環を続けるためにも、労資会議での話し合いがますます重要になります。